機器内回路Ⅱ
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[ 項 目 ] 4) 素子間接続
5) 基板間接続
6) トランジスタ・アレイ
4) 素子間接続
ICのVCCが同一でも、出力と入力の条件が合わなければ安定した動作は、保証されな
い。
回路設計にあたって、異なる種類のIC間インタフェース条件の確認は必須である。
➊ 基本的条件
➋ その他条件
電圧動作型のMOS系インタフェースでは、入力電流が問題となることは無いが、耐ノイズ
性という面から、出力1端子から接続する入力端子は、5個以内を目安に考えるべき
である。
5) 基板間接続
機器内に複数の印刷配線基板(以下、基板)が存在する場合、基板間のインタフェースは、
耐ノイズ性の面から重要である。
➊ DC電源入力
電源部共通で、複数の基板にDC電源を供給する場合、ループ回路を形成しないこと
と、共通インピーダンスを少なくすることに留意する。
1) 基板側COMを接続して、ループが形成された例。
2) 基板側で電源線を分岐し、共通インピーダンスが形成された例。
3) ループ回路と共通インピーダンスを形成しないことに留意した例。
➋ インタフェース条件
機器の構造・構成によって基板の配置が決定されるが、機器内ノイズ条件、基板間距
離によっては、機器間インタフェースと同等の回路条件とする必要がある。
以下に、デジタル信号を条件として、インタフェースの選択例を示す。
➌ 入出力インピーダンス
基板間インタフェースの基本的条件は、低インピーダンスにすることである。
オープン・コレクタ出力をプルアップ抵抗で入力するインタフェースも、この原則に従った一例で
ある。
オープン・コレクタ出力では、有信号時、トランジスタ 「ON」が原則である。
上の図・表は、VIN <VILとなる条件を試算したもので、+Vが大きく、R1が 小さいほ
ど、入力回路がONするのに必要なパワーが大きなることを示している。
つまり、入力電圧を高くし、入力インピーダンスを下げることにより、耐ノイズ性がアップする
ということである。
6) トランジスタ・アレイ
トランジスタと抵抗を複合したトランジスタアレイ(デジタル・トランジスタ)は、回路を構成する上で
便利なものである。
PNP/NPNトランジスタは電流動作型であるので、駆動電流がトランジスタのスイッチング動作に
十分なものでなければならない。
基本的なトランジスタアレイの何点かについて、駆動条件を試算する。
➊ NPNタイプ 試算モデル : TD62503
➋ PNPタイプ 試算モデル : DTB743