機器内回路Ⅱ

2018年11月21日にて現在のURLは次のURLに移行しました。

https://edesignk.info

          [ 項 目 ]     4) 素子間接続

                              5) 基板間接続

                              6) トランジスタ・アレイ

4) 素子間接続

     ICのVCCが同一でも、出力と入力の条件が合わなければ安定した動作は、保証されな

     い。 

     回路設計にあたって、異なる種類のIC間インタフェース条件の確認は必須である。            

   ➊ 基本的条件

素子間接続 インタフェース

   ➋ その他条件

       電圧動作型のMOS系インタフェースでは、入力電流が問題となることは無いが、耐ノイズ

       性という面から、出力1端子から接続する入力端子は、5個以内を目安に考えるべき

       である。

5) 基板間接続

    機器内に複数の印刷配線基板(以下、基板)が存在する場合、基板間のインタフェースは、

    耐ノイズ性の面から重要である。

   ➊ DC電源入力 

       電源部共通で、複数の基板にDC電源を供給する場合、ループ回路を形成しないこと

       と、共通インピーダンスを少なくすることに留意する。

       1) 基板側COMを接続して、ループが形成された例。

COM配線

       2) 基板側で電源線を分岐し、共通インピーダンスが形成された例。

共通インピーダンス

       3) ループ回路と共通インピーダンスを形成しないことに留意した例。

共通インピーダンス

   ➋ インタフェース条件

       機器の構造・構成によって基板の配置が決定されるが、機器内ノイズ条件、基板間距

       離によっては、機器間インタフェースと同等の回路条件とする必要がある。

       以下に、デジタル信号を条件として、インタフェースの選択例を示す。

   ➌ 入出力インピーダンス

       基板間インタフェースの基本的条件は、低インピーダンスにすることである。

       オープン・コレクタ出力をプルアップ抵抗で入力するインタフェースも、この原則に従った一例で

       ある。

入出力インタフェース

       オープン・コレクタ出力では、有信号時、トランジスタ 「ON」が原則である。

       上の図・表は、VINVILとなる条件を試算したもので、+Vが大きく、R1が 小さいほ

       ど、入力回路がONするのに必要なパワーが大きなることを示している。

       つまり、入力電圧を高くし、入力インピーダンスを下げることにより、耐ノイズ性がアップする

       ということである。

6) トランジスタ・アレイ

    トランジスタと抵抗を複合したトランジスタアレイ(デジタル・トランジスタ)は、回路を構成する上で

    便利なものである。

    PNP/NPNトランジスタは電流動作型であるので、駆動電流がトランジスタのスイッチング動作に

    十分なものでなければならない。

    基本的なトランジスタアレイの何点かについて、駆動条件を試算する。

   ➊ NPNタイプ        試算モデル : TD62503

トランジスアレイ

   ➋ PNPタイプ        試算モデル : DTB743

デジタルトランジスタ